外壁塗装の塗料、「シリコン」と「フッ素」のどちらを選んだらいいの?特徴や費用相場比較

「新築から10年経って、外壁塗装の検討をしている」
「塗料は、シリコン塗料とフッ素塗料のどちらがいいんだろう?」

外壁塗装を検討している方で、塗料選びに悩んでいる方はいませんか?

自分で外壁塗装について調査をしていると、塗料に「シリコン塗料」と「フッ素塗料」というのがあることに気づくと思います。
シリコン塗料とフッ素塗料はそれぞれにメリット・デメリットがあり、選ぶのがむずかしいでしょう。

この記事では、シリコン塗料とフッ素塗料のメリット・デメリットをお伝えし、比較を行っています。
外壁塗装の塗料選びに迷われている方、自宅に合った塗料を選択したいと考えている方は、ぜひご覧ください。

シリコン塗料とは

外壁塗装で一般的に使われているのが、シリコン塗料です。

シリコン塗料とはアクリルにシリコン樹脂を加えて作った塗料で、アクリルシリコンというのが正式な名称です。
外壁塗装ではアクリル塗料も使われることがありますが、アクリル塗料とアクリルシリコン塗料は別物です。

アクリルシリコン塗料のことを、一般的にシリコン塗料と呼びます。

メリット

シリコン塗料は、外壁塗装で多く使われている塗料です。
シリコン塗料のメリットとして下記があげられます。

<シリコン塗料のメリット>
●汚れがつきにくい
●耐久力が高い
●耐候性がある
●標準的な価格

一般的な塗料であることから情報も多くあり、塗料メーカーも多くの商品を販売しています。
また施工業者も取り扱いに慣れているため、安心して作業をまかせることができるでしょう。

デメリット

シリコン塗料はポピュラーな塗料ですが、デメリットもあります。
シリコン塗料の使用を検討している方は、しっかりとデメリットも把握しておきましょう。

<シリコン塗料のデメリット>
●シリコン塗料の中でも質の悪いものがある
●アクリル塗料やウレタン塗料と比べると価格が高い

シリコン塗料は、少しでもシリコンが入っていればシリコン塗料と呼ぶことができます。

シリコン塗料の中には、ほとんどシリコンが入っていないような粗悪品も存在します。
塗料選びの際は、信頼できるメーカーを選択するようにしましょう。

主に使用されているシリコン塗料

シリコン塗料は、さまざまなメーカーで販売しています。

ここでは代表的なシリコン塗料を紹介します。
●日本ペイント「パワーオーデフレッシュSi」
●日本ペイント「水性シリコンセラUV」
●関西ペイント「アレスシルクウォール」
●エスケー化研「水性セラミシリコン」「プレミアムシリコン」
●菊水化学「水系ファインコートシリコン」

シリコン塗料は外壁塗装で多く使われているので、販売されている種類も豊富です。
多くの選択肢があることは、シリコン塗料のメリットといえるでしょう。

フッ素塗料とは

フッ素塗料は、大きな建築物や頻繁に塗り替えることがむずかしい建物に使用されている塗料です。
東京スカイツリーや、六本木ヒルズにも使用されています。

最近では一般住宅にも使用されるようになり、ますます需要が高まっている塗料です。

メリット

フッ素塗料は公共の建築物で使われるなど、多くのメリットがある塗料です。
一般住宅で使用する際は、どのようなメリットがあるのでしょうか?

<フッ素塗料のメリット>
●耐久性・耐候性が高い
●光沢が長持ちする
●撥水性に優れている
●汚れがつきにくい
●メンテナンスにかかる費用がおさえられる

フッ素はフライパンで使用されているように、耐久性や撥水性に優れた素材です。
撥水性に加えて親水性にも優れているため、雨が汚れを流し落としてくれる効果もあります。

また、一度塗装すると長持ちすることから、結果的に費用をおさえることができます。
汚れに強い面も、メンテナンスにかかる手間を減らすことにつながるでしょう。

デメリット

メリットが多いフッ素塗料ですが、デメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、フッ素塗料ならではのデメリットを紹介します。

<フッ素塗料のデメリット>
●価格が高い
●塗膜が硬いので割れやすい
●塗り替えがむずかしくなる

フッ素塗料のデメリットは、なんといっても価格の高さです。
価格の高さを理由に、フッ素塗料の使用をあきらめる方もいるでしょう。

またフッ素は撥水性に優れた素材のため、上から重ね塗りをすることがむずかしくなります。
フッ素塗料を使った後は、フッ素塗料しか塗れないと言われるのはこのためです。

主に使用されているフッ素塗料

もともとは大きな建築物に使われていたフッ素塗料ですが、一般住宅にも普及し始めたことから、現在では多くのメーカーが取り扱っています。
代表的なものを見ていきましょう。

●日本ペイント「ファイン4Fセラミック」
●関西ペイント「アレスアクアセラフッソ」
●エスケー化研「クリーンマイルドフッソ」

最近では大手メーカーも、フッ素塗料に力を入れています。
今後も、さまざまフッ素塗料が販売されることが予想されます。

艶消しタイプのフッ素塗料はある?

外壁塗装で使われる塗料は艶があるものが多いですが、あまりに艶が多いものを嫌う方も多くいます。

多くの塗料では艶消しの塗料を選ぶことができ、艶をおさえたい方に人気の塗料です。
フッ素塗料は艶消しタイプはないといわれてきましたが、最近では艶消しタイプも登場しました。

●菊水化学工業「グラナダフレッシュF」
●AGCコーテック「ルミステージマット」
●水谷ペイント「ナノコンポジットF」

これらの塗料は水性タイプのフッ素塗料で、艶消しになります。
フッ素塗料で艶消しを希望している方は、検討してみるとよいでしょう。

「シリコン塗料」と「フッ素塗料」の比較

シリコン塗料とフッ素塗料はそれぞれメリット・デメリットがあります。

どちらの塗料を使うか悩んでいる方は、比較検討してみることをおすすめします。
比較してみて、自分に合った塗料をみつけましょう。

機能と柔軟性について

シリコン塗料、フッ素塗料共に耐久性などの機能面は優れていますが、フッ素塗料の方がより優れているといえるでしょう。
また汚れがつきにくいという面では、撥水性に優れているフッ素塗料に軍配が上がります。

柔軟性については、シリコン塗料の方に優位性があります。

フッ素は塗膜が非常に硬く、割れやすいのが特徴です。
ちょっとした外壁の動きでもひび割れが起こる場合があるので、注意が必要です。

特徴比較
耐久性フッ素塗料 > シリコン塗料
撥水性フッ素塗料 > シリコン塗料
柔軟性シリコン塗料 > フッ素塗料

価格・費用相場の比較

外壁塗装を検討する上で、価格は大きな比較要素の1つです。

どんなに良い素材でも、価格が高すぎては使用する気になりません。
また価格が安いけれど、すぐに塗装が劣化してしまっては、結局費用がかかってしまいます。
価格と性能のバランスが重要になります。

<一般的な費用相場(約40坪の場合)>

シリコン塗料約100〜130万円
フッ素塗料約130〜160万円

塗料のグレードによって価格は前後します。
また塗料以外の足場代・高圧洗浄代などでも、合計価格に差が出てきます。

塗料以外の面でも、価格に差が出ることを覚えておきましょう。

費用対効果(耐久年数)の違い

単純に初期費用を比較するとシリコン塗料の方がお得になりますが、耐久年数も加えたトータルのコストパフォーマンスを比較するとどうなるでしょうか?

シリコン塗料の耐久年数は10〜12年といわれています。
初期費用が約120万円とすると、1年あたり10〜12万円程度の費用になります。

フッ素塗料は、15〜20年の耐久年数があるといわれています。
初期費用が約150万円とすると、1年あたり7〜10万円程度です。

初期費用の金額によっては、1年あたりの費用がフッ素塗料の方が安くなることもあります。
また20年、30年単位で計算すると、塗装回数がフッ素塗料の方が少なく済むこともあり有利です。

初期費用のみならず、長い年月を考えたトータルコストで計算するようにしましょう。

耐久年数費用対効果
シリコン塗料10〜12年初期費用が約120万円とすると、1年あたり10〜12万円程度
フッ素塗料15〜20年初期費用が約150万円とすると、1年あたり7〜10万円程度

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